“記憶の解凍 – Rebooting Memories” から学ぶ

Emotional, Burning, Unlimited Tuned Laboratory

 1945年8月6日、8月9日は世界中で語られる歴史的に重要な日である。世界とは?国とは?人とは?に必ずたどり着く議論が、今までも、そしてこれからも語り、議論し続けられるだろう。

私自身は1973年生まれの日本人で、広島、長崎からは遠く離れた場所で生まれ育っている。忘れもしない、初めてこの事件に興味をもったのは、10歳の頃に「はだしのゲン」という漫画に出会った。世界大戦とは?アメリカ、イギリス、日本とは?原子爆弾とは?広島、長崎の人々は?と現実的でショックの大きい事件と感じ、調べてみたいと感じた経験がある。ただそれはあくまで机上の、自分の頭の中の世界/Virtualでの話であった。

 それから30年以上が経った今回、その広島で触れた「記憶の解凍 – Rebooting Memories」により、私の頭の中で創造されていたVirtualからREALを感じることができた。

 

 
 

 

ひとつは東京大学の教授、生徒、そして広島女学院の生徒が成し得た、残されていた当時の白黒写真をカラー写真に成長させてくれたこと。もうひとつはそのカラー写真、広島の地図とともに当時の話を語ってくださった被災者の方々。

白黒写真をカラー写真化する技術は昨今研究が進んでいるが、その実行結果と被災地の地図が交わった話を聞いた際にVirtualからREAL = 体験感が大きく伝わる衝撃を得ることができた。となりのアメリカ人とともに普段は涙がでにくい自分が、ポロポロと泣いていた。ここまで人の心を動かしてくれた方々に本当に感謝し、またこれは最初に述べたように今後もつづく議論の中でも、みなさんに感じとってほしい努力だと感じた。

 
 

 白黒写真をカラー写真に、これは歴史をひもとくことと同じかもしれない。写っている人間の感情までも、感じ取ることができる気がした。このようなモノ創りに興味をもち、一生懸命に取り組んでくれている、特に被災現地である広島女学院の生徒達には、その取り組みの、それぞれの人生における重要性を感じ取ってもらいたい。

あなた達が興味をもって、がんばってくれているこの作業は、今まで残されてきた書物とは違った、それらが表現し得なかった “価値ある印象を人々に与えることができる”

まちがいなく世界中の人々が、それぞれに何かを感じ取ってくれるモノとなり、そのような取り組みに対する反応は、これから勉強や仕事をしていく上で大きな価値基準になり得る。

 

もし可能であれば、さらにカラー化を施した一枚一枚の写真を利用し、例えば被災された方々をお話しいただくストーリー/映像とともに、インターネット上で世界中の方々に見てもらうことができれば、さまざまな反応も寄せられるのではないでしょうか。

その反応は大きな学びになる可能性が高く、その期待とともに、世界的に意味のある勉学・努力をしている生徒さん達に “あなた方は世界的に偉い!“とメッセージを送りたい。

ぜひこのチャレンジは継続してほしいと、強く希望します!!!

Cozy Kojima, Supervisor of EBUTLAB, Co.,Ltd.

 
 

This was such a great project, and I am honored to have helped out with whatever small role I could do. I was particularly impressed with the staff of high school students that worked the duration of the event: they prepared and hung the pictures with great care, made sure the space was well attended, and guide through all the visitors, many of whom were seniors or direct survivors of the horrible event in 1945.

Japan is always such a pleasure to visit, given that people treat each other with such respect, and these student guides were no exception: I felt welcome and included in part of a team. Thank you!

Dave Jenkins, Vice President of End Point Corporation

 
 
 
 

 

Informations

  1. Hiroshima Archives
  2. Nagasaki Archives
  3. 戦時の白黒写真をAIでカラー化:広島出身の大学生と東大教授が挑む「記憶の解凍」
  4. モノクロ戦争写真の「カラー化」で蘇る、74年前の日常と戦前の記憶
  5. 「記憶の解凍」 ARアプリ公開
  6. 「記憶の解凍」-色彩がつなぐ、戦時中の暮らし-
  7. 東日本大震災アーカイブ
  8. 私たちは如何にして「データ」から「人」に寄り添っていくべきなのだろうか?――データのヒューマナイジングの取り組みから

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