病院の電子化進むがセキュリティ費用が重荷に
大阪の基幹病院がサイバー攻撃で機能不全に陥っている。電子カルテなど病院の電子化が進む中、セキュリティ対策は待ったなしだ。
「無関係な人の命が関わる病院を狙うなんて、最悪、最低やわ」
大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)を母の付き添いで訪れていた女性は憤る。
同病院は10月31日にサイバー攻撃を受け、電子カルテや薬の処方、それに会計といった病院経営に欠かせない基幹システムがダウン。外来患者の新規受付をストップしたほか、11月9日時点までに80件近くの手術を中止し、近隣の病院に転院する患者もいるなど、影響は甚大だ。